築地場外市場とは?
かつては、中央卸売市場の機能を補う存在だった築地場外市場。豊洲に中央卸売市場が移転した現在も、食料品や調理器具など、食に関するお店が約400店舗揃う専門店街として、卸売業者や料理人などのプロから頼りにされています。また、国内外から多くのゲストが訪れる、人気観光地でもあります。
1.きつねや「ホルモン丼」
築地市場が誕生してまもなく、昭和22年に創業した「きつねや」は、朝早くから働く市場関係者が足繁く通ってきたお店です。元々下駄職人だった創業者は大の酒好きで、酒の肴に自らホルモンを煮込んで食べていたそう。当初は大鍋で煮込んだ串刺しのモツを立ち飲みでいただくスタイルでしたが、市場で働く、忙しく、せっかちなお客たちの要望でご飯にかけた「ホルモン丼」(900円)として提供するようになりました。創業当時から受け継いできた「ホルモン煮」は、鮮度の良い国産牛のホルモンを3、4種使用し、八丁味噌をベースの継ぎ足しの煮込み汁でじっくり煮込んだもの。柔らかなホルモンのとろりととけて広がる脂のうまみと塩気のバランスが良い、深く濃厚な味わいです。お酒のあてにぴったりですが、ご飯を合わせると甘みが加わり、おいしさが増すのも魅力的。冷酒やビールで楽しんでから、ご飯で締めれば、築地市場を陰ながら支えてきた味が存分に堪能できるはず。
きつねや
東京都中央区築地4-9-12
電話:03-3545-3902
営業時間:6:30~13:30(売り切れ次第終了)
定休日:日曜・祝祭日・市場休市日
2.鳥藤分店「親子丼 特上」
1907年の創業以来、多彩な鶏肉と卵などの鳥類一筋で業務用、小売りと販売してきた「鳥藤」。自社が扱う品を使った飲食店も多数展開しており、そのひとつが「鳥藤分店」です。こちらでは、毎朝、熟練の職人が処理した鮮度抜群の鶏肉を使った料理を提供しており、「親子丼」「親子丼しお」「親子カレー」の3つが三大柱。それぞれ、特上、上、並がラインナップし、特に注目したいのが「親子丼 特上」(2,100円)です。お肉は、弾力があり食べ応えのある肉質でうまみもしっかりとある名古屋コーチンで、卵は、濃厚な黄身と粘度の高い白身を持つ、希少な那須御用卵 極を惜しみなく使用しています。白湯スープを使った焼き鳥のタレを使うことで、素材そのものの持ち味が際立ち、鶏のおいしさが存分に味わえる仕上がりに。もちろん上や並も評判で、こちらは、その時々によって異なるものの、鮮度、味ともに満点のブランド鶏と卵を使用。食べ比べすれば、鶏肉の奥深さが感じられます。
鳥藤分店
東京都中央区築地4-7-5
電話:03-3543-6525
営業時間:8:30~13:30
定休日:日曜・祝祭日・市場休市日
3.築地 藪そば「築地天丼」
「築地 藪そば」は、石臼で挽きぐるみに仕上げた北海道産蕎麦粉を二八で打った、喉ごしのよい細麺で、風味もしっかりと感じられるそばが自慢。そばの風味を立たせる、伝統のかえしを使用した辛めの汁でいただけば、江戸前の味わいが感じられます。築地ならではの新鮮な魚介を使った天ぷらも人気で、単品やそばに乗せるのはもちろん、丼にした「築地天丼」(2,100円)も美味。大ぶりで食感の良いエビや、1尾分を使った大きな穴子、カボチャやナス、シシトウといった野菜を注文ごとに揚げて、アツアツのサクサクで提供するのがこだわりです。丼汁は、辛汁とかえしを使用した、あっさりとした味わいで、天ぷらとご飯にじんわりと染み渡り、それぞれの風味に寄り添います。また、「カツ丼」(2,000円)や「親子丼」(1,500円)といったそば屋の定番丼の他に、築地の精肉店のお肉を使い、丼汁を合わせた「ローストビーフ丼」(1,700円)も。
築地 藪そば
東京都中央区築地6-26-1小田原橋棟3F 魚河岸食堂内
電話:03-3248-3080
営業時間:7:30~18:00、日曜9:00~15:00
定休日:水曜・市場休業日